ロバート・トリヴァースは親による子の保護を経済学の概念を用いて
親の投資と定義し説明した。その中で、親に二匹の子がおり、その二匹の成長に差があるなら、子を死なせて今までの投資を無駄にしないために、大きな方をひいきするはずだと予測した。それに対し
リチャード・ドーキンスとカーライルは、子の数を最大化するためには小さな方をひいきするはず(そのような傾向が
自然選択によって
進化するはず)だと指摘した。その後、動物行動学者はヒト以外の動物がコンコルドの誤りを犯すか証拠を探し始めた。ドーキンスと
ジェーン・ブロックマン(Dawkins & Brockman 1980)は
アナバチの一種もコンコルドの誤りを犯すことを発見したと述べ、アナバチが限定された情報しか持たないと仮定した場合にはコンコルド効果に基づいた行動でも
進化的に安定な戦略に達するケースがあると主張した。その場合には、コンコルド効果は誤りではなく十分機能する生存戦略だということになる。進化的な議論に関しては
長谷川眞理子 『科学の目 科学のこころ』 (
岩波書店)などに詳しい。
しかしアークスとエイトン(Arkes & Ayton 1999)によれば、動物の間に見られるコンコルド効果の証拠はいずれも他の解釈を持ち込むことができる。また子供も同じような状況に置かれた場合には大人よりも埋没費用にとらわれないようである。二人はこの効果が人間の大人に特有で、財貨を浪費していると見なされたくない願望が原因であると主張した。
・Dawkins, R. &Brockmann, H.J. 1980. Do digger wasps commit the Concorde fallacy? Animal Behaviour 28: 892?896